2/13 HiGE2009『CLUB JASON』 @LIQUIDROOM ebisu

今年も好きでいられる!と高らかに宣言出来る、そんな髭ライブでした。良かった!


満員御礼リキッドルーム。CLUB JASON恒例・ジェイソンDJのキラーチューン連発にうかれながら、約15分押しで「まもなく開演しまーす!」と係員のアナウンス。暗転とともにオドロオドロシイSEがドローンドロン。その隙間からアヤシーク聴こえてきたのは、まさかの有限の脳でマスターベーションのイントロドローンドロン。ギャー!!同時に、ステージ前の黒幕がゆっくり開き、このアー写と同じ蛍光ピンクやグリーンの絵で彩られた絵を背に、カラフルなツナギを来た5人が演奏しているのが見えてくる。え?何?誰?髭?ギャー!!

髭の中でいちばんサイケデリックで毒たっぷりでねっとり絡みつく、ディス イズ エイチアイジーイーなこの曲のイメージを、まるまる具現化しちゃったようなステージが広がってゆくもんだから、頭の中まで一気に蛍光色に染まってゆくよ。そして立ち位置が、おかしい……宮川さんが上手側に佇み、須藤さんがど真ん中!加えて、ツインドラムの間には6人目のメンバー、スーツのウサギ仮面・DJシラフまでいる!今まで見た髭ライブのなかでも、トップクラスの衝撃だ。パンチでか過ぎるッス。初っ端からぐらぐら踊るッス。須藤さんの「フォー!」でにやにや踊るッス。


耳をぴょこぴょこ上下させながらラップトップを操るDJシラフとともに、斉藤さんの陽気なキーボードの音が鳴り響く僕らのさいご〜ママ's理論の2曲が続く。嬉しい!13日の金曜日、いつもと様子が違うだろう、とニヤリ笑う須藤さん。客の驚きも思惑通り、でしょうか。シラフがはけ5人体制に戻るとドーナツに死す〜黒にそめろ〜ハリキリ〜ブラッディマリーのアガる曲連続で、待ってましたとばかりにフロアがうねる。ヒートアップしていく会場、ツナギは素敵だけど演奏側は大分あつさで大変そうです。しきりに襟をぱたぱたさせる宮川さん。須藤さんも汗だく。斉藤さんは涼しそうな顔しているな、と思ったら襟を立て前を大きく開けている、さすがだ…(笑)お客さんの「あつくないのー?」の声に「これは、水!リキッドルームはいつも水漏れしているね!」と須藤さん。なるほどそうでしたか。


今日にぴったりな曲を、と、デーモン&サタン〜GOOが良かったな。マヌケなクインテッドでは、出だしのギター、須藤さんが違うフレーズを弾いて中断。王様はロバのいうとおりでは、フランケン、ゾンビ、ニョロニョロ、白モアイ的謎の生物など様々なモンスターがステージにでてきて一緒にわちゃわちゃ踊る。やあ、こんなにモンスターやキャラクターと演奏するのが似合うバンドはほかにいないよねえ。曲が終わると、コテイスイが腕をふってモンスターの交通整理。拡声器で「オツカレサマデシター!」「足元気をつけてくださいね」せっせと誘導(笑)


ギルティーは罪な奴で、宮川さんが前に出て煽る、それもなんだかご無沙汰で思わず腕を挙げてしまう。左端でもオトコマエステップ踏みまくりです。溺れる猿〜ではコテイスイが音頭を踊って客を煽りはじめたのに笑ってしまう。須藤さんはセンターだからか、いつもにまして、ダンス・ステップ・ダンス。頭を抱えて大きく振って、放つようにジェスチャーして踊りだしたのがえらい可愛い!ああー楽しい、楽しい!!新曲は2曲。ミスター・タンブリンマンは横揺れ系ヘンテコギター、いいね。そしてPVにもなっているD.I.Y.H.i.G.E.。ディー・アイ・ワイ・エイチ・ワイ・ディー!ディー・アイ・ワイ・エイチ・ワイ・ディー!髭よさらばとか、髭はロックンロールだとか、こんなに自分達の名前を叫ぶバンドなんて、ヒップホップか髭だけさ!ロックンロールと君だけさ!(フロム・スパルタローカルズ


今日のハイライトは、白い薔薇が白い薔薇であるように。DJシラフを入れた6人体制で、最初の5分強、インストですよ。シンセ・ツインドラム・ベースはずっと同じワンフレーズでループループループ……否応無しにトリップ。RIJFでも披露していたけれど、それよりもさらに"人力トランス"度が上がっている。これがもう最高。Electricと同じようにアレンジしても、白薔薇だと、髭のサイケ感増幅度が半端ないなあ、目を瞑ってどこまでも揺られていたい空間が続く。アイコンタクトで長いイントロ(?)から展開、歌詞の語りから、通常の白薔薇に戻るところがまた格好良すぎて震えた。やー。でも、曲が終わったあとの大きな拍手に「ありがとう!でも、ごめん。」とぼそりと言った須藤さんが印象的でした。縦ノリで飛びたいフロアと、やりたいことの差、去年アラバキ以降気にしているのだろうか(そしてそれを気にする、気持ち悪いファン!)。こんな日記で言っても意味がないだろうけど、痛いくらい叫んでおきます。Electricからの流れの、こういうトリップモードな髭が、大好きです。もっともっと遠慮なく演奏してほしい。そしてそれを喜んで踊っている人も沢山いますよ!


アンコールでは、前方に出てツナギを見せびらかし、後ろを向いてついでにお尻ふりふり、余計なパフォーマンスをする宮川さん。上手側だと、なんだか遠くてさみしいな〜でも相変わらずでよかった〜。しばらくすると、ボーダーシャツを着た謎の白モアイ集団に担がれて出てくる須藤さん。口紅を口裂けメイクのようにぬりたくり、宮川さんの黒ハットを被り「案内人の、ジェイ・ソン、でございます」と新キャラ登場。語尾に全て「で、ございます。」をつける、のでございます。このパターンは、はじめてだ。そんな新キャラで、メンバー紹介。うろ覚えですが、大体こんな感じだったかなあ。ちなみにジェイ・ソンさんとスト・ウヒサシさんは、別人らしいですよ。

  • ス「ミヤ・カワトモユキー 僕の幼馴染 でございます。」(teaにマイクを向けるが、口をぱくぱくするだけ、はっきり喋る前にマイクを戻してしまう須藤さん・笑)ス「幼馴染 ミヤ・カワトモユキ でございます。」
  • ス「コ・テイスイ」コ「チン・チン」ス「コ・テイスイ でございます」
  • ス「髭のギタリスト、サイトウ・ユウキ……サイトウが先かユウキが先か、どっちが先か…」UK「愛してます」(客席・モノスゴイ歓声に包まれる・笑)
  • ス「髭のドラ・マー、ごはんが大好き。髭の番犬、フィリポ でございます。」フィ「ガーッ!!」(マイクを向けられて超男らしく吠えるフィリポ、かっこよすぎる)

こんなテンションで、ダーティな世界の案内をしてくれたのでございます。そしてミスターアメリで飛び跳ね、最後、Acoustic、だよ。いつぶりだろう。しかし、こんないい締めでまたも入りを間違え止める須藤さん。今日は歌詞といいミス多めだけど、センターの緊張かしら。いつもはアコギだけれど、今日はエレキギターだから、とかなんとか言い訳。ああ、感動的なイントロがもったいない(笑)それでも、良かったな。コテイスイがメインドラムだったり、斉藤さんと向かいあってフィリポが笑顔でマラカスふっていたり、このメッセージ聞こえるかい?って連呼する須藤さん。客にむりやりレスポンスさせていた頃から、この曲がいつまでも髭のラストソングのイメージでね、アルペジオの音に浸ってなんか、あー戻ってきたよー、髭だよー、って幸せな気分になってしまったよ。


須藤さんセンターに関しては、(過去ライブ)で目撃した時は、違和感しか残らなかったのだけれど、今回は、驚くことにほとんど気にならなかった。お揃い衣装で須藤センターだと、めちゃめちゃステージ見た目のバランスが良いんだよなあ。「凹」なの(笑)でっかい二人に挟まれた須藤さん、余計に小さく見えて、いつもより余計にかわいらしく見えた。でも、いつものあのアンバランスさが髭の持ち味なので、今回も、今回限りでよろしくお願いシマス。来月のジェイソンも楽しみ、でございマス。


気がついたところ・どのタイミングだか忘れたMCメモ

  • チューニングをするよ、と須藤さん。すると斉藤さんがサイケなフレーズを弾き笑って、ひとこと。UK「サイケチューニング」爆笑。斉藤さんが話すたび異常に沸く会場が面白いです。
  • 今日はいつもと違うだろ?って流れで、ス「宮川くんは今日も変わらず帽子をかぶっているよ!」といじる。そんな宮川くん、なぜか焦って客を煽っていたよ。
  • 「帽子をかぶった31歳(コテイスイ)、真ん中でサングラスかけてる31歳〜」ってくだりがよかった。
  • メンバーが捌ける際、須藤さんがはずしてアンプの上に置いていた帽子を、宮川さんがしっかり持って帰っていて、それに気がついた須藤さんが笑って指差してた。「俺のだよっ!」と「借りたよっ!」な人の図が面白かった。
  • 須藤さんが、メイン以外に斉藤さんと同じテレキャスを使っていた。斉藤さんのサブ機かな。
  • 有限の脳、ベストフレンド、アコースティックとか、この辺りの曲は、メインベース・ギターリフはほぼ2パターン。同じことを繰り返すことで生まれるグルーヴ(って、ロボもこのテーマなんだよなあ、好きだからどうしても想像してしまう)根本がここにあると思うと、今回のような白薔薇に行き着くのも納得だし、こういう髭がめちゃくちゃ好きだーって改めて思います。
  • シラフが居るだけでこんなにも違うか、と今日凄く思った。髭のサイケデリックな持ち味を存分に引き出してくれる。これからもお願いしますシラフさん。

セットリストは、こちらより→http://ro69.jp/live/detail.html?17687

有限の脳でマスターベーション/僕らのさいご/ママ's理論(〜with DJ SHIRAFU)
ドーナツに死す/黒にそめろ/ハリキリ坊やのブリティッシュ・ジョーク/ブラッディ・マリー、気をつけろ!
デーモン&サタン/GOO/王様はロバのいうとおり/ギルティーは罪な奴/マヌケなクインテット
ミスター・タンブリンマン/寄生虫×ベイビー×ゴー!/溺れる猿が藁をもつかむ
ロックンロールと五人の囚人/D.I.Y.H.i.G.E./白い薔薇が白い薔薇であるように(with DJ SHIRAFU)
E.C
ダーティーな世界(Put your head)/Mr.アメリカ/Acoustic