ROCKIN'ON PRESENTS JAPAN CIRCUIT -vol.30-@渋谷

AX開場に入って、あれ?マイクスタンドに花…じゃなくてセンターに一本。なんだこれは宮っTea唄いだすのかそんなわけはない。誰もの予想を裏切って、髭ちゃんじゃなくて向井ちゃんですよ。弾き語り系二組いるなら、そうだよね、セッティング上と盛り上がりの関係で先に持ってきてしまうよね。って、このバンド達の中髭ちゃんが3組目ってどんな仕打ちだよ!ホルモン人気はTシャツ率を見て歴然だというのに!そんな中。髭ちゃんですよ。
広いステージで真っ赤などろどろした照明の中、サウンドチェックからフィリポのやけに響くドラム、そのバスドラの上に立ち背中を向けて演奏する宮川、オカシな表情でぎゅわんぎゅわんと鳴らす斉藤の3人で白薔薇セッション。客電が落ちてさらに赤と黒の空間の中、SE鳴る間もなくそのまま白薔薇始まりって、もう格好よ過ぎてどうしようかと思った。ただでさえAXの広いステージでこんなことやられては。白薔薇始まりはいつもずるいな、やばい。
そんな中、後の二人はどうくる?と思ったら、ミッキー耳がついた拡声器片手に、ヒョウ柄エスキモー帽子を被ったコテちゃんは客席入り口から登場。叫び散らしながら下手から上手に移動。今日はブルーのシャツでサングラスが可愛い須藤さんは、可愛さなんてふっとぶほど、スタッフにキリストのように運ばれて出てきた…そして何故かにらみ合う須藤氏とコテイスイ氏。ああもう初AXでアウェイでこうくるかよあなたたちは!
…でもこれだけで客のココロはばっちり掴んでたわ。客席は困惑と爆笑で沸きまくっていて、それがおかしくて、あーこの人たち気持ち悪いだろう!!って言いたくなるほどだったよ!
後から聞くと須藤側は結構ファンがいたようだけれども、斉藤側は本当にアウェイもアウェイ、それでも構わず踊り続けたよ。ダーティのイントロが鳴った瞬間、やっと拳が上がってる場所にたどり着けた。
須藤さん「もう会わない人はじゃあね!」ギルティーの「トドメをちょうだい」の所を、「トドメをやるよ!」だっけな、叫んだのさ。敵だらけのAXで構わず演奏していた彼らが一度だけ刺したんだ、そんな感じ。不思議なことに、ギルティーでは軽くモッシュが起こったり、拳が上がったりしていたんだよ。
「ありがとうヒロシマヒロシマじゃない…ここはシブヤですね。」と拡声器で言ってハケていくコテイスイさん、メンバーがハケて行く中最後にマイクに向かい、客席を見渡し何か言おうとした表情をしたにも関わらず一瞬にして帰っていた宮川さんに爆笑をもらいつつ、5曲って感じさせないほどああ楽しかったー。
セットリスト同じでも、やり口変えてきやがるから最近本当に良くないって思うときがない。何も考えてなくぱっぱら遊び人の振りして、5人パーティいちいち作戦練りまくってんだ。

白い薔薇が白い薔薇であるように/髭は赤、ベートーヴェンは黒/
1mg/ダーティな世界/ギルティーは罪な奴

向井秀徳アコースティック&エレクトリック
なんでこんな今日通る声!美声!やっぱギターうめええ!えぬえちけーのお兄さんむかいちゃん!AXってバンドサウンドより、意外とアコギ一本声ひとつの弾き語りに適しているのかもしれないな、と思った。白い灯りにに照らされた中で、ひとり弾き語る向井は非常に似合っていたよ。覚えている限りだと、クレイジーデイズ、六本の狂った、KU〜KI、Water Front、自問自答。途中でエレキとアコギ二刀流しながら演奏。The Days Of Nekomachiを演奏していたんだけど、これ、ZAZENで聴きたいんだよな。MATSURI SESSION 2・26(ライブ盤)のアレンジで惚れたんだけど、自分はおそらくまだ一度も生で聴いた事ない。それと、透明少女…違うな…なんだっけかなナンバガのこれと思ったら「性的少女」でした。すごく良かったなー。
OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND
ウッドベース、アコギ、コンガ、ヴァイオリン…あれ、ぶらふまんは?と思ったらトシロウさんコーラスギター。雰囲気全然違うバンドでびっくり。なんていうんだろう、カントリー調?心地よいロック。ジャンル知識が貧困ですいません。
何より面白かったのがボーカルさんですよ。最初に英語でぺらぺらとMCし、てっきり日本語話せない方かと思いきや突然「コンバンハ、米米クラブデス……ソンナワケナイデショ?!」ノリツッコミまで!!爆笑。その後も「この曲、iTunesで配信されるんだけど…アイポッド持ってないんだよねェ〜」「だれかバレンタインにくれないかなー」いいキャラだ。
マキシマム ザ ホルモン
前の3組はまるで余興だったような、出てくるなり巨大な歓声。拳。拳。モッシュ。ヘドバン。ダイブ。そうかそうか、皆これを待っていたんだね。そりゃあ弾き語りもただのタテノリも退屈さ。ホントに床が揺れるほどの盛り上がりと叫び声で、AXのほとんどのお客さんの腕を上に上に引っ張り上げるほどにかっこいいんだ。だって演奏普通に上手いい面白いんだもの!!MCにも笑いころげたわ。個人的には、こうね、ちょっと前ならこのモッシュの中に張り切って混ざっていたところだな、と思うと年を取りました。「スウィートスウィート糞メリケン(はあと)」とかキュートな声で唄うナヲさん「可愛くてごめんなさいね!」…惚れる。ナヲさん日記に今日のこと書かれるかしら?とちょっと期待。終演後、眉毛の無い女子続出。1年半くらい前に一度観た時は、こんなにも女子率高くなかったよ。凄いなぁ。すっぴん限定ライブとかはじめから開き直ってていいじゃない。いいじゃない。